そんなわけで今夜宿泊する雷鳥荘には昼前に着いた。何人もの方から一昨年に放映されたビデオを見て「北村さんから元気をもらっていますよ。」と声をかけてくださる。何かのお役に立てば幸いなことである。のんびりと温泉につかり、走る仲間といろんな話ができて、とても楽しい時間であった。懇親パーティでは、実行委員長の松原さんから声をかけていただき開催の準備などの話を聞かせてもらったり、私が八郎坂を登る様子を聞かれた。また、制限時間の延長もお願いをした。
大会直前に「八郎坂の登りで、もう一人伴走者を準備しましょうか?」と電話をいただいたらしく(私が不在でお話はできなかったが。)この配慮にとてもうれしく、感謝の気持ちで胸が熱くなる思いであった。
いつも感じることだが、スタッフの受付、見送りなどの応対、拍手と大きな声援、エイドでの食べ物、どれをとっても参加者を温かい心で迎え、励まして下さる気持ちが伝わってくるし、場面によっては、感動すら感じる。また参加したくなるすばらしい大会である。
昨日、今日と天候に恵まれないが、これが大自然の営みなのであろう。いつ来ても高山の空気はすがすがしく酸素が多く思えるし、水は手賀しびれる程の冷たさで共にとっても美味しい。都会の中に住む者にとって生命がよみがえるように思える。
帰る日は山や室堂全体が、ガスに包まれてぼんやりとした灰色の中を登山客や観光客が歩いている。この天気と同じく、宿題を残したような、何となくすっきりしないまま、今年の立山マラニックは終わった。
スタッフや参加したランナーから来年もまたここでお会いしましょうと挨拶を受けるが体力的にどうかなと言うのが本心である。もちろん、3000メートルの山を登る魅力もあるし、レース自体も苦しいが楽しい。そして親切なボランティアにもお会いしたい。何とか自分を鼓舞して練習を続け体力維持に努め、再度、完走したい気持ちは強くある。
伴走者の石井さんも来年もやりましょうと言ってくれている。